岸和田市久米田教室ブログ


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05月 15, 2016

「ゆとりですがなにか」「ゆとり教育とは決別します」これからの教育現場で求められること|久米田教室

初めまして、

「アップ学習会ってどんなところ?」という方には興味を持ってもらえるように、

通塾いただいている方には一層興味を持ってもらえるように、

お子様の学習に役立つ情報を

自分の学生時代の経験や、これまでの指導経験を活かしてバシバシと発信していきます!!

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目次

■今回のテーマは

「ゆとり教育との決別」です。

5/10の閣議後会見で馳浩文部科学相が「ゆとり教育」との決別を明確にすると発表しました。
今回はこの話題になっている「ゆとり教育」をテーマに書きます。


目次

1.発表の内容と目的とは?

2.そもそも「ゆとり教育」とは?

3.「ゆとり教育」の目的とは?

4.「ゆとり教育」はなぜ廃止されたのか?

5.「ゆとり教育」の効果と弊害「ゆとりですがなにか」とは?

6.教育現場に求められるものとは?

7.これからの教育現場はどうなるの?


 

■発表の内容と目的とは?

今回の発表の目的として、

約十年毎に見直しされている『学習指導要領(要は教科書にのせる内容のこと)』が関係しています。

いまのところ、2018年より行われる『学習指導要領』はすでに決まっており、
現在の指導内容に加えて『道徳』の授業や『イジメ問題への取り組み』が加えられるというものです。
今回の発表は、

「この指導要領のあとに導入するものをこれから決めていきますが、
教科書の内容が減ることはありませんよ」

というものです。
これから決められる指導要領が導入されるのは、早くても2020年以降のもので、

この改訂は2020年のオリンピック以降に小学校へ進学する子供たちということもあり、内容が注目されています。

 
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■そもそも「ゆとり教育」とは?

一般的に「ゆとり教育」と取り上げられるのは、2002~2011年の期間です。この期間の指導は、

小学校で算国理社・生活の授業が3148コマ
中学校で英数国理社の授業が2940コマ在学中に習います。

それまでと比べて、小中学校合計で700コマ以上少なくなるので
大きくニュースでとり上げられました。

毎週土曜日が休みの完全週5日制の実施もこの時期からです。
   

■「ゆとり教育」の目的とは?

そもそもどうして「ゆとり教育」が始まったのでしょうか?

そのきっかけは1971年から始まった「現代化カリキュラム」にあります。
この頃は冷戦などの影響もあり、科学技術の発展を目標に世界的に『高度な教育』を学校でも求められていました。

しかし、教科書の内容を消化できず、大幅にとばしてしまう学校や授業が早過ぎる学校など
『学校ごとの指導内容の差』を産んでしまいます。

(※ちなみにこの頃の中学校は英数国理社の授業が3535コマです。600コマ近く多いことになります)  

また、勉強をきっかけに劣等感を持つ子供が増え、『子どもの非行』が社会問題になります。
これ以降、学校での指導内容は削減の一方をたどり、
指導要領にも『教科書以上の内容を教え過ぎてはいけません』という一文が強調されるようになりました。

 
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■「ゆとり教育」はなぜ廃止されたのか?
一番大きな理由は「指導内容を削りすぎた事」にあります。

指導要領の変更の流れ自体は、これまでどおりの目的を持って行ったものですから悪いわけではありません。
しかし、ご存知の方も多いように「円周率をおよそ3」とするといったような、

これまでの内容を習ってきた世代からすると「学習レベルが下がった」と感じてしまうような
改訂が多く含まれていたため「指導内容を削りすぎた」と判断されてしまったのです。

これらの世論に応えるため、「ゆとり教育」は廃止され、
次の改訂では指導内容の増加が行われました。
   

■「ゆとり教育」の効果

これはあまり知られていませんが、逆にこれまでより深くまで教えるようになった内容がいくつかあります。
要は、親世代より問題が難しくなったわけです。
これは本来評価されるべき点でしたが、マイナス点ばかりが話され、取り上げられませんでした。
   

■「ゆとり教育」の弊害「ゆとりですがなにか」とは?

現在、「ゆとり世代」という言葉がありますが、この言葉は決していい意味では使われていません。
これらの世代は劣等生のイメージを植え付けられています。

一番の「ゆとり教育」の弊害は こういったレッテルを産んでしまったことではないでしょうか?

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現在、

「ゆとりですがなにか」

というドラマが人気です。
このドラマは、「ゆとり」といわれている営業マン、坂間正和(29)が
同じように世代の人間と触れながら葛藤し、恋愛していく様子を描いたドラマで、
脚本が宮藤官九郎、主演が岡田将生という豪華タッグも魅力の一つです。
タイトルのインパクトはありますので興味をを持っている人は多いのではないでしょうか?
しかし「○○ですがなにか」という言葉自体、ゆとりが悪い前提になっていますから、どうなんでしょうね?

現在、第5話まで放送中ですが、ぜひともゆとりのマイナスイメージを払拭させるものにしてあげてほしいなと思います!

   

■教育現場に求められるものとは?

本来、社会的に成長するためにはお子様一人ひとりの人格や物事の考え方も評価されるべきだと考えます。

しかし、これまでの学校教育の仕組み上、これらを評価する基準がありません。
今の教育制度は「教科書をどれだけ暗記しているか」「教員の求める答えをどれだけ暗記しているか」だけによって
高校や大学といった進学先が決まってしまいます。もちろん、これらの評価基準が間違っているわけではありません。
学習時間によってある程度成績が決まりますから、学生の努力を評価しやすい基準でもあります。

しかし、「教科担当の価値観だけで決まる」という状況はグローバル化を目指す今の日本には時代遅れになっています。

 
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■これからの教育現場はどうなるの?

まず今後の教育現場は「アクティブ・ラーニング化」が進められています

これは、「生徒が主体的に、自分から考えて学べるようにしましょう」という取り組みです。

すでに教科書は「アクティブ・ラーニング」に合わせて変わり始めています。

たとえば、これまで「〇〇を求めなさい」と書かれていたものが、
「○○の求め方を相談して考えていましょう」と変更されていたり、
子供ウケしやすいデザインに変更されていたりしています。

しかし、これだけでは不十分です。
 

まず「主体的に学ぶ」ためには、基礎的な学力がなければいけません。
教員によっては、うまく指導ができず「生徒を放置」してしまうのではという不安を感じます。

ですから、教育現場はまず「子供たちから勉強の興味を奪わないこと」と 「興味や努力に対してしっかりと評価してやること」
を考える必要があります。

そうでなければ結局、教員の顔色を見て求められるはずの答えを返すだけの授業になってしまいます。
塾といえば、まず第一に成績と捉えられがちですが、
成績だけではなく、お子様に精神的な成長の機会を与えてあげる場所にもしていかなければと感じています。

   


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