本部からのお知らせ

04月 19, 2024

元寇 | 藤井寺教室

こんにちは!藤井寺教室です!
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

今回の記事では、中学社会科歴史的分野の「元寇」について解説します。


元寇とは、鎌倉時代に元(モンゴル帝国)が2度九州に攻めてきた出来事のことをいいます。

そもそもモンゴル帝国とは、13世紀初めにモンゴル高原の遊牧民族をチンギス・ハーンがまとめ、建国した国です。強力な軍隊を持ち、周辺の国を次々に征服していき、国家の領土を拡大していきました。モンゴル高原を中心に、西は東ヨーロッパやトルコのあたりまで、東は中国や朝鮮半島まで支配下とし、広大な領土を持つ国家となりました。5代目の皇帝である、フビライ・ハーンはモンゴル帝国の国号を「元」と改称しました。

中国や朝鮮半島も支配した元は、日本への侵略も開始します。これが元寇です。1274年と1281年の2度にわたって、日本へ侵略してきました。1度目は「文永の役」、2度目は「弘安の役」と呼ばれています。

元の兵士たちは、「てつはう」という武器を使用したり、集団戦法と取ったりして戦いました。しかし、日本側の武士(御家人)たちも奮戦し、2度とも元の侵略を退けることに成功しました。さらに、台風により元の兵士たちが乗っていた船が沈むなど、自然にも味方されて元の侵略は阻止されました。

元の2度にわたる侵略を阻止した鎌倉幕府ですが、この元寇は鎌倉幕府の支配体制を揺るがす事態に繋がりました。日本を守るために戦った御家人ですが、日本側はこの戦いで得たものは何も無かったため、幕府が御家人に与える恩賞がなく、御家人たちは何も褒美ももらうことが出来ませんでした。これにより、御家人たちの不満が高まりました。さらに、再び元が攻めてくる可能性があり、九州の守りを固めるために御家人が動員されたため御家人たちの戦費はかさみ借金に苦しむようにもなっていきました。幕府は借金を帳消しにする徳政令を出して対応しましたが、御家人の不満が解消されることはなく、鎌倉幕府の滅亡に繋がっていきました。

 


<まとめ>
・元寇は、元が日本侵略のために2度にわたり、九州に攻めてきた出来事をいいます
・鎌倉幕府は、2度の侵略を退けることに成功しましたが、御家人たちに恩賞を与えることが出来ず、御家人の不満が高まる結果となりました。

02月 22, 2024

承久の乱 | 藤井寺教室

こんにちは!藤井寺教室です!
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

今回の記事では、中学社会科歴史的分野の「承久の乱」について解説します。


承久の乱とは、1221年に後鳥羽上皇が鎌倉幕府を倒すために兵を挙げた乱のことをいいます。

1192年に源頼朝が朝廷より征夷大将軍に任じられ、鎌倉幕府を開きました。これにより、本格的な武士の政権が始まりました。それまでは、天皇や貴族を中心とする政治体制でしたが、武士を中心とした政治体制へと転換しました。

鎌倉幕府が開かれて以降は、朝廷と武家政権である幕府が並立する形となっていましたが、初代将軍である源頼朝は天皇の血を引く清和源氏という血筋であったため、朝廷からしても身内でした。しかし、鎌倉幕府の将軍は3代目の源実朝を最後に源氏の将軍が途絶えてしまいました。その後、北条氏が執権の役職を独占し幕府の実権を握る執権政治を開始しました。

それに朝廷は反発しました。後鳥羽上皇は、幕府の倒すべく兵を挙げました。上皇の権威は絶大なので、上皇の幕府を倒せという命令に全国の武士たちは従い、幕府に味方する武士は少ないだろうと上皇は予想していました。しかし、頼朝の妻である北条政子が御家人たちに頼朝から受けた恩の深さを説く演説を行い、御家人たちをまとめ上げて多くの武士たちが幕府の味方をしたとされています。これにより、幕府側が朝廷側を破り、後鳥羽上皇の乱は失敗に終わりました。

乱の終結後、敗れた後鳥羽上皇は隠岐に流されました。また、幕府は京都に六波羅探題という役所を設置しました。六波羅探題は、朝廷の監視や鎌倉から遠く離れた西日本を支配する役割を果たし、鎌倉幕府の支配はより一層強固となりました。


<まとめ>
・承久の乱は、後鳥羽上皇が鎌倉幕府を倒すために起こした乱だが、失敗した。
・乱の後、幕府は京都に六波羅探題を設置し、朝廷の監視や西日本の支配を強化した。

02月 04, 2024

院政とは? | 藤井寺教室

こんにちは!藤井寺教室です!
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

今回の記事では、中学社会科歴史的分野の「院政」について解説します。


院政とは、皇位を譲った上皇が天皇に代わって政治を行うことをいいます。

そもそも上皇というのは、天皇の地位を自らの子どもなどの後継者に譲った天皇のことを指します。つまり前の天皇ということになります。もともと上皇の住む邸宅のことを「院」と呼んでいましたが、次第に上皇自身のことを「院」と呼ぶようになりました。上皇(院)が政治を執り行うため、院政と呼ばれています。

院政を初めて行ったのは、白河上皇です。1086年に皇位を子の堀河天皇の譲り上皇となり、院政を始めました。それまでは摂関政治が行われ、藤原氏が政治の実権を握っていましたが、藤原氏と親戚関係の薄い後三条天皇の即位から摂関政治が衰え、白河上皇の院政の開始により政治の実権は上皇へと移りました。その後、平氏や源氏などの武士が力をつけ武士が政権を握る時代へと移っていきましたが、その後も上皇による院政は続きました。

鎌倉時代の1221年には、院政を行っていた後鳥羽上皇が鎌倉幕府を倒そうと兵を挙げた承久の乱を起こしましたが失敗しています。

その後も院政は続けられ、江戸時代に光格上皇という上皇が院政を行っていて、これが最後の院政になっています。


<まとめ>
・院政は、平安時代に始まった上皇が天皇に代わって政治を行うこと。
・1086年に白河上皇が初めて院政を始めた。

01月 29, 2024

摂関政治とは? | 藤井寺教室

こんにちは!藤井寺教室です!
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

今回の記事では、中学社会科歴史的分野の「摂関政治」について解説します。


摂関政治とは、平安時代に藤原氏(藤原北家)が摂政や関白などの重要な役職を独占し、政治の実権を代々握ったことを指します。政と白の2つの役職から名前が付いています。

そもそも、摂政と関白はどんな役職なのでしょうか?
摂政は、君主が幼少・女性・病弱であるなどの理由から政治を行うことが難しい時に、代わりに政治を行ったり補佐したりする役職です。
関白は、成人の君主を補佐する役職です。
どちらの役職も、君主である天皇を補佐する重要な役職でした。天皇が幼少か成人しているかが、2つの役職の大きな違いです。

これらの2つの役職は、平安時代に藤原氏が代々独占することになりました。この藤原氏によって摂政・関白の役職が独占されて藤原氏が大きな力を持っていた時代を摂関政治と呼びます。
特に、1016年に摂政に就任した藤原道長とその子の藤原頼通の時代は、摂関政治の全盛期とされ、藤原氏は絶大なる権力を誇っていたとされています。藤原道長は、「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば」という有名な歌を詠んでいます。これは、「この世は、自分のための世のようなものだ。満月(望月)のように欠けている部分も何もなく、自分の思い通りになる。」という意味で、道長の権勢を象徴する歌として有名です。息子の頼通も平等院鳳凰堂を建立するなど栄華を誇りました。

では、藤原氏はどのようにして摂政・関白の重要な役職を独占したのでしょうか?
藤原氏は、自分の娘を天皇の后にして、その子が天皇になると祖父として実権を握りました。つまり天皇と親戚関係を結び、その関係性を利用して政治の実権を手に入れていたのです。実際に、道長は自分の娘を3人も天皇の后にしています。

天皇の祖父となることで絶大な権力を誇っていた藤原氏ですが、藤原頼通は天皇に嫁がせた娘に男の子が生まれませんでした。その結果、藤原氏と親戚関係の薄い後三条天皇が即位して、藤原氏は影響力を持つことが出来なくなってしまいました。そうして、藤原氏の摂関政治は終わりを告げました。


<まとめ>
・摂関政治は、平安時代に藤原氏が摂政・関白という重要な役職を代々独占した政治のこと。
・自分の娘を天皇の后にして、その子が天皇になると祖父として実権を握った。
・藤原道長と藤原頼通の親子の時代が最盛期。

04月 03, 2022

円安・円高とは? | 藤井寺教室

こんにちは!藤井寺教室です!
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

3月22日、東京外国為替市場では1ドル=120円台とおよそ6年振りの円安水準の値を付けました。
要因としては、アメリカの利上げ決定による日米の金利差の拡大や日本の貿易赤字、国際情勢の緊迫化により基軸通貨で有事に強いドルが買われたことなどが挙げられます。

では、そもそも円安になるとどのような影響があるのか、逆に円高になればどのよう影響があるのか、こちらを解説いたします!
中学校社会科でも、公民的分野で学習する内容ですので、中学生の皆さんは要チェックです!


・そもそも為替とは?
世界中には、たくさんの通貨(お金の単位)があります。日本では「円」が使われていますが、アメリカでは「ドル」、イギリスでは「ポンド」にように世界各国で様々な通貨が使われています。それぞれの国で別の通貨を使っているので、別の国に行ったりする時は、通貨を交換しなくてはいけません。
例えば、海外旅行でアメリカに行くならば、ドルが必要になるので、円をドルに交換しなくてはいけません。その通貨の交換を行うことが外国為替と呼ばれます

・「円安」「円高」とは?
では、ニュースでもよく耳にする円安・円高とはどういうものでしょうか?これは、日本の通貨である「円」の価値のことを表しています。円の価値が高いことを「円高」、円の価値が低いことを「円安」と表します。
円の価値が変動することで、他の通貨と交換する際の交換比率が変わります。(もちろん、交換する相手の通貨の価値によっても交換比率が変わります。)
この交換比率は日々変動しており、これが為替相場や円相場と呼ばれているものです。なお、ニュースでよく見るのは、円とドルを交換する際の比率になります。(以下の説明でも円/ドルの交換を前提で話を進めます。)

・円安になるとどんな影響が?
円安は、円の価値がドルに対して相対的に安くなっている状態です。
例えば、1ドル=100円だったのが、1ドル=110円に変動したとします。この場合、もともと1ドルと交換するには100円を出せばよかったのが、110円を出さなくてはならなくなります。これは、ドルに対する円の価値が低くなったということです。

円安の場合は、一般的に輸出には有利で、輸入には不利になります。
仮に、100万円の製品をアメリカに輸出するとします。これが1ドル=100円から1ドル=125円に円安になったとします。

1ドル=100円 1ドル=125円
日本円 100万円 100万円
米ドル 1万ドル 8000ドル

このように、1ドル=100円の時ならば1万ドルだったものが、1ドル=125円になれば8000ドルに値段が変動します。同じ製品でも、値段が安くなるので、売れやすくなります。そのため、製品を外国へ輸出している企業は業績が伸びやすくなります。

他にも、海外からの旅行客が日本へ来る際に自国の通貨を円に換える場合、円安の時ならば多くの日本円に換えることができるので、お得になります。

一方で、製品を輸入する際には逆になります。
100ドルの製品をアメリカから輸入するとします。この際、1ドル=100円から1ドル=125円に円安になったとします。

1ドル=100円 1ドル=125円
米ドル 100ドル 100ドル
日本円 1万円 1万2500円

1ドル=100円ならば1万円で買えた製品が、1ドル=125円になれば1万2500円と値上がりします。外国から製品を買う際には、値段が高くなるので、損をします。そのため、外国から輸入をしている企業は業績が悪化してしまいます。

・円高になるとどんな影響が?
円高は、円の価値がドルに対して相対的に高くなっている状態です。
例えば、1ドル=100円だったのが、1ドル=90円に変動したとします。この場合、もともと1ドルと交換するには100円を出さなくてはならなかったのが、90円ですむようになります。これは、ドルに対する円の価値が高くなったということです。

円高の場合は、一般的に輸出には不利で、輸入には有利になります。
仮に、100万円の製品をアメリカに輸出するとします。これが1ドル=100円から1ドル=80円に円高になったとします。

1ドル=100円 1ドル=80円
日本円 100万円 100万円
米ドル 1万ドル 1万2500ドル

このように、1ドル=100円の時ならば1万ドルだったものが、1ドル=80円になれば1万2500ドルに値段が変動します。同じ製品でも、値段が高くなるので、売れにくくなります。そのため、製品を外国へ輸出している企業は業績が悪化してしまいます。

他にも、日本から海外への旅行客が円を旅行先の国の通貨に換える場合、円高の時ならば多くの現地通貨に換えることができるので、お得になります。

一方で、製品を輸入する際には逆になります。
100ドルの製品をアメリカから輸入するとします。この際、1ドル=100円から1ドル=80円に円高になったとします。

1ドル=100円 1ドル=80円
米ドル 100ドル 100ドル
日本円 1万円 8000円

1ドル=100円ならば1万円かかった製品が、1ドル=80円になれば8000円と値下がりします。外国から製品を買う際には、値段が安くなるので、得をします。そのため、外国から輸入をしている企業は業績が伸びやすくなります。

・円安・円高の影響まとめ

  円安の時 円高の時
輸出する時 売る時の値段が安くなる→売りやすくなる 売る時の値段が高くなる→売りにくくなる
輸入する時 買う時の値段が高くなる→買いにくくなる 買う時の値段が安くなる→買いやすくなる
 海外からの旅行客 多くの日本円に換えられる→お得 多くの日本円に換えられない→損
 海外への旅行客  多くの現地通貨に換えられない→損 多くの現地通貨に換えられる→お得

円安と円高の影響は理解できたでしょうか?
為替相場の事は、テストでも頻出の問題になります。また、ニュースなどでもよく出てくる事柄ですので、ぜひ理解しておきましょう!
今後の為替相場のニュースなどもチェックしていきましょう!

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